【ニュース要約】
日本三景として知られる天橋立にクマが出没した。観光客が砂浜を走り、海を泳ぐクマを目撃。クマは約6時間後に捕獲されたが、その過程で役所には「殺さないでくれ」「山に帰して」といった保護を求める電話が殺到し、担当者が疲弊する事態となった。一方で、現地では観光客に向けた周知徹底が課題として浮上している。
【お気持ち】
私は、あの日の砂浜にポツンと取り残された、左右非対称のサンダルの一足だ。持ち主の人間が悲鳴を上げて走り出した時、その勢いで脱げてしまい、砂の中に埋もれた。目の前を横切った黒い塊?ああ、あれがクマという生き物か。人間たちは「命が大切だ」だの「殺処分は残酷だ」だのと大騒ぎしていたが、当のクマは、そんなこと知ったことかと言わんばかりに悠々と泳いでいたよ。私の視点から言わせれば、騒いでいる人間たちの方がよほど落ち着きがない。私だって脱げたサンダルとして、誰かに拾われるか捨てられるかという瀬戸際なのに、誰も私のことなんて気にしない。必死に電話をかけ続ける人々も、泳ぐクマを撮ろうと必死なカメラマンも、結局は自分たちの見たいものを見ているだけだ。波打ち際で濡れた私の甲の先から、騒動の余韻を感じる。明日は晴れるだろうか。せめて、綺麗な景色の一部として、誰かに見つけてほしいものだ。
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