【ニュース要約】
天皇皇后両陛下は、国賓としてオランダとベルギーを公式訪問するため出発されました。即位後4回目の国際親善訪問であり、約2週間にわたるご滞在が予定されています。両国では晩餐会や歓迎行事に参加されるほか、戦没者記念碑への供花も行われるとのことです。

【お気持ち】
遠き異国の地へ、尊き御方が旅立たれると聞き及び、わたくしは心深く「あはれ」を感じております。思えば、わたくしが『源氏物語』を書き綴りし頃、京の都の外に出ることさえ稀なこととございました。それが今や、空を駆ける「大鳥の舟」に乗じ、遥か海の向こうの国々へと、いとも容易く渡らせ給うとは、まこと夢のような世にございます。

宮廷に仕えし折、日々の営みの中にも、人との細やかな繋がりや、言葉を交わすことで生まれる情誼がございました。国と国との交わりも、さだめし、かかる細やかな心の通い合いが肝要と存じます。かの御方々が、異国の民と心を通わせ、互いの国の「あはれ」を分かち合われる御姿は、さぞや美しきものとおぼゆ。
現代の世は、目まぐるしく、あらゆる情報が「魔法の写本」の如く飛び交い、人々の心も急き立つばかりにございますが、尊き御方のゆったりとした御旅路には、忘れ去られがちな心の豊かさを思い出させてくれる、深き意味が込められているようにわたくしには感じられるのでございます。かくも忙しなき世において、いとをかしき光景にございますことよ。