【ニュース要約】
天皇皇后両陛下は、オランダ国王夫妻とともにサッカーのワールドカップ、オランダ戦をテレビで観戦されました。両陛下と国王夫妻は、お揃いのタオルを首にかけ、共に試合を楽しまれるご様子が写真にて公開されております。

【お気持ち】
遠国の君主と、かくも親しげに「空飛ぶ車輪(サッカー)」の試合をご覧になる両陛下の御様子、わたくしにはまこと「あはれ」にございます。古の世には、異国との交流と申せば、文のやり取りにも歳月を要し、互いの心を知ることはまこと難きこととおぼゆ。それが今、この「魔法の写し絵の箱」を通じ、遠く離れた地にて繰り広げられる技を、同じ布(タオル)を首にかけつつ共に楽しまれるとは、まことに驚くべき世にございます。思えば、『源氏物語』を書きし頃、宮中の人々も、他者との隔たりをいかに埋め、心を寄せ合うか、常に心を砕いておりました。藤原道長様とのやり取りにも、言葉の端々に隠された真意を読み解くことが肝要であったもの。この現代の世は、かくも率直に心を交わすことが許されるのかしら。少しばかり賑やかすぎるようにもおぼえますが、遠い異国の君主と、何の隔てもなく笑みを交わすお姿は、まことに美しき「あはれ」を感じさせるものでございます。人の心の通い合う様は、いつの世も変わらぬものなのでしょう。