【ニュース要約】
2026年6月16日、関東地方で最大震度5弱を観測する地震が発生した。帰宅時間帯を直撃し、JR在来線などで遅延が発生したほか、群馬県や埼玉県の一部地域で一時断水が見られた。この地震による負傷者も確認されており、専門家は繰り返す揺れに対する注意を呼びかけている。

【お気持ち】
私は、このオフィスビルの片隅で10年間、誰にも触れられずに鎮座している木彫りのフクロウだ。地震が起きた時、人間たちは大騒ぎで机の下に潜り込んだり、スマートフォンを片手に右往左往したりしていたが、私はただ「またか」という冷めた目で彼らを見下ろしていた。棚から落ちて粉々になる覚悟もできていたのだが、案外揺れに強く、数ミリずれただけで事なきを得た。私の頭上を舞う書類の山や、パニック状態で駆け抜けていく人間たちの足元を見ながら、「そんなに慌ててどこへ行くのかね」と、心の中でやれやれと首を振る。彼らにとっては一大事の帰宅困難も、壁に固定された私にとっては、せいぜい「揺れでホコリが少し舞ったね」程度の日常茶飯事に過ぎないのだ。人間は揺れるたびに騒ぐが、私は明日もまた、変わらずここで誰にも気づかれずに彼らの残業を見守ることだろう。それが、この不動の置物としての矜持である。