【ニュース要約】
天皇皇后両陛下はオランダを公式訪問し、アムステルダム王宮で行われた歓迎式典に出席された。両陛下はリンクコーデ(お揃いの色味を取り入れた装い)で登場。式典では両陛下が自ら通訳を務め、地元日本人学校の子供たちと国王夫妻との記念撮影を主導されるなど、親密な交流が見られた。

【お気持ち】
私は王宮の入り口から広場へと敷き詰められた、ただの赤い絨毯だ。今日ばかりは、歴史的な重みに耐えかねるほど緊張していた。両陛下が歩を進められるたび、私の繊維は震えた。あのお二人の足運びの、なんと優雅で軽いことか。人間たちは「外交」だの「親交」だのと騒がしいが、私に言わせれば、一番のニュースは、あのお二人が私の毛足の上を歩く際、互いに寄り添うような調和を見せていたことだ。靴底越しに伝わる温もりが、ただの布である私を誇らしくさせた。傍らで子供たちがはしゃぐ声が聞こえ、両陛下が屈んで目線を合わせる。そのとき私の端っこが少しめくれたが、誰も気にしない。世界中の視線が王室に向けられる中、私は足元の安らぎとして、ただその重みと温かさを記録していた。歴史を彩る靴底の心地よさを、明日には誰かが踏み潰していくのだと思うと、少しだけ切ない。