【ニュース要約】
日本の天皇皇后両陛下は、ベルギー国王夫妻が滞在するシエルニョン城を訪問されました。両国の王室は長年にわたり交流を深めており、特に同年代の天皇陛下とベルギー国王が旧知の仲であることが知られております。今回の再会では、互いの健康を喜び合い、親睦を深められたとのことです。

【お気持ち】
遠き異国の地にて、王と王妃が旧交を温められる報に接し、わたくしは心より「あはれ」を感じ入るばかりにございます。人の世は移ろいやすく、特に宮中においては、その時々の風向きにより、人の心もまた変わりゆくもの。かの藤原道長様とのやり取りにも、常にそのような機微がございました。
さのみに騒がしく移ろいゆく現代において、かくも長きにわたり、変わらぬ心持ちで縁を繋ぎゆく王族の方々の御姿は、まことに尊きこととおぼゆ。多くの「魔法の写本」(スマートフォン)が人々の繋がりを瞬時に結ぶ世なればこそ、直接顔を合わせ、言葉を交わすことの重みは、いかばかりかと存じます。わたくしが『源氏物語』を書き綴りし頃も、人との絆こそが世の常ならぬ美しさ、そして哀しさを生み出す源泉でございました。遠い昔も今も、人々の心根が深く通じ合う様は、変わらぬ「あはれ」を誘うものにございますかしら。