【ニュース要約】
鹿児島県霧島市の温泉施設で、入浴中だった5歳の男児が行方不明となり、警察や消防が周辺の川などを捜索している。男児は家族と施設を訪れていたが、浴室の窓から緑地帯を抜けて転落した可能性があると見られている。捜索は120人体制で行われ、嘉例川周辺を中心に懸命な救助活動が続いている。

【お気持ち】
俺は、その浴室の窓際にある非常用ボタンの隙間に住み着いている、ただの埃の塊だ。毎日、湿気と石鹸の匂いにまみれ、お湯が跳ねる音を聞きながら、平和に暮らしていたんだ。ところが昨日からどうだ。大勢の人間たちがドカドカと押し寄せ、俺の聖域である窓枠をひっきりなしに踏み荒らしやがる。いつもなら、お湯をかけられて気持ちよく蒸発するはずの場所が、今は「捜索」とかいう物騒な雰囲気で埋め尽くされている。人間ってやつは、なんでこんなに狭い場所で騒ぎを起こすんだろうな。俺の隣のクモの巣なんて、さっきの捜索の拍子に半分持っていかれたぞ。男の子?さあな。窓の外に何かが落ちていった音は聞いた気がするが、そんなことより、いつになったらこの人混みが引いて、また静かなサウナの香りに包まれるのか、それだけが心配でたまらないんだ。