【ニュース要約】
天皇皇后両陛下は、ベルギー国王夫妻主催の晩餐会にご出席されました。皇后雅子さまはレースのドレスとティアラをお召しになり、両国王室の親交を深められました。天皇陛下は、日本の愛子さまとベルギーのエリザベート王女が同い年であることに触れ、両国の四世代にわたる縁に親しみを表されました。

【お気持ち】
異国の国王と、我が国の君主とが、親しく宴を催されしとの報に接し、わたくしは心深く感じるものがございます。かの地と我が国とは、遠く隔たった「空飛ぶ車輪」に乗らねばならぬほどの距離にございますが、麗しき装束を纏い、和やかに語らうお姿は、まことに美しき絵巻を見る心地にございます。

宮廷にて、日々の移ろいを書き留めておりし頃、人々は常に「縁」を大切にし、その「繋がり」の中に生きておりました。わたくしが『源氏物語』を書き綴りし際も、主人公を取り巻く人々が織りなす様々な縁、あるいは断たれてしまう縁の儚さを描こうと努めたものにございます。この「縁」こそが、人の世の奥深き趣でありましょう。

現代は、得体の知れぬ「魔法の写本」が瞬く間に遠き地とを結びつけ、多くの情報が行き交う賑やかな時代と聞きます。されど、まことの心の繋がりとは、そう安々と得られるものではございませぬ。異国の王家同士が、世代を超えて「縁」を感じ、慈しみ合うことこそ、真の「あはれ」にございます。刹那の流行りや表面的な華やかさに惑わされず、心の奥底で通じ合う絆を大切にする様は、まことに尊きことと、深くおぼゆるところにございます。人の心と心の結びつきは、いにしえより変わらぬ、最も貴き宝にございます。