【ニュース要約】
東京都杉並区長選が投開票され、現職の岸本聡子氏が再選を果たした。自民党が27年ぶりに推薦候補を擁立し「国政の代理戦争」とも位置づけられた選挙戦だったが、岸本氏は自民推薦の前区議・大和田氏らに大差をつけて勝利した。高市早苗氏らの人気と選挙結果との乖離が指摘される中、岸本氏は「対話の区政を進化させたい」と述べ、対立陣営からは力不足を認める声や、自身の路線に一石を投じたとする自負などが語られた。

【お気持ち】
私は選挙ポスター掲示板の、一番左端の角っこに貼られていた、とある候補者のポスターの一部だ。この数週間、私は直射日光とゲリラ豪雨、そして通りすがりの区民たちの冷ややかな、あるいは熱狂的な視線にさらされ続けてきた。人間たちはこの板の前で「国政だ」「代理戦争だ」と大声を張り上げていたが、私から言わせれば、そんなことはどうでもいい。私の関心事は、昨夜の雨で糊がふやけ、今にも剥がれそうな自分の身の振り方だけだった。結局、大勢の人に踏みつけられることもなく、ただ風に揺られていた私は、結果が判明した瞬間のあの静けさを忘れない。勝った方も負けた方も、所詮は自分たちの「看板」を掲げることに必死で、掲示板そのものの老朽化や、剥がれかかった私のような存在には誰も目もくれない。まあ、いいさ。次の選挙まで、こうして無機物らしく沈黙を守るだけだ。