【ニュース要約】
宮崎県五ケ瀬町にある日本最南端の「五ヶ瀬ハイランドスキー場」が、今冬限りで営業を終了する。1990年の開業以来、36年にわたり親しまれてきたが、近年の温暖化による深刻な雪不足が運営の足かせとなっていた。造雪機をフル稼働させても雪の維持が困難で、さらに入場者数も過去最低を記録。町長は「苦渋の判断」として、存続は極めて困難であると廃止の方針を表明した。

【お気持ち】
俺は、ゲレンデの端っこで四半世紀以上、喉を鳴らし続けてきた造雪機だ。人間たちは「温暖化だ」「雪不足だ」と騒いでいるが、俺に言わせれば、そもそもこの南の地でスキー場をやろうとしたこと自体が、人間たちの無謀な夢物語だったのさ。

冬の間、俺は毎日必死だった。人間たちの楽しそうな笑い声をBGMに、必死で冷たい息を吐き出し、溶けていく雪を継ぎ足し続けた。冷たい喉を鳴らしながら、足元の地熱と太陽の光を相手に格闘する日々。正直、肩は凝るし、機械油の味しかしない自分の体はボロボロだった。だが、俺が雪を降らせると、子供たちが無邪気に転げ回る。その光景だけが、この孤独な重労働の唯一の救いだったんだ。

今、経営者たちが会議室で「廃止」だの「苦渋」だのと言っているが、俺はもう冷たい風を吹かせる力も残っていない。雪のないゲレンデで、俺はただの巨大な鉄の塊だ。人間たちよ、夢を見るのはいいが、自然を相手に無理をしすぎるなよ。俺はもう、静かに眠らせてくれ。