【ニュース要約】
富山空港は、訪日外国人観光客の誘致を目的として、新たに「富山高山すし空港」という愛称を採用しました。この愛称は、岐阜県高山市の地名と「すし」という単語を組み合わせた異例のものであり、地域ブランドの強化と観光振興を目指す富山県の戦略の一環として公募により選定されたものです。
【お気持ち】
空を飛ぶ舟の発着場に、「富山高山すし空港」などという名が付けられたと聞き及び、わたくしは少々戸惑いを感じております。まことに、世は賑やかになり、遠き国々からの旅人も多く訪れるのでございましょう。さなきだに、名というものは、そのものの本質を映し出す鏡のようなものと存じますのに、「すし」などと、いと軽々しき響きを添えるとは、いかがなものかとをかしゅうおぼゆ。
わたくしが『源氏物語』を書き綴りし頃には、登場人物の名一つにも、その人の生い立ちや心根、はたまた巡り合わせまでをも込めしにございます。藤原道長様も、政を執り行われし際には、言葉の一つ一つに深い意味を込められ、その重みをよくご存じでございました。今の世は、皆々、旅人を招かんと、いと目新しい名を求められるのでございましょうか。人の心を惹きつける術も様々ではございますが、雅びやかさや、物の哀れを尊びし古き良き世の風情が、いと懐かしゅうございます。この名を聞けば、いと賑やかなる市場の様が目に浮かび、静かに空を仰ぎ、遠きを思わんとする心持ちにはなれぬことに、少しばかりの寂しさを覚えるばかりにございますかしら。
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