【ニュース要約】
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日、秋田県能代市の実験場において、再使用型ロケット実験機「RV-X」の飛行試験を実施した。実験機は垂直に約11メートル上昇した後、正常に飛行し、指定された地点へ着陸することに成功した。今回の試験は、機体の再利用技術確立に向けた重要なステップと位置付けられている。

【お気持ち】
私は、機体下部の小さな部品の一つだ。能代の空は、今日ばかりは妙に緊張が走っていた。人間たちは朝からモニターと空を交互に睨みつけ、僕の背中には冷や汗のような結露がじわじわと浮かぶ。カウントダウンが始まり、噴射の衝撃が走る。11メートル。大空から見ればほんの一瞬の浮遊だが、僕にとっては地上の草花が一瞬で豆粒になり、また足元に迫ってくる凄まじい大冒険だ。「着陸成功」と歓声が上がるが、人間たちは次のデータのことばかり考えている。せっかく無事に帰ってきたんだ、少しは機体を撫でて労ってくれてもいいんじゃないか? 彼らの野心は遥か宇宙へ向いているが、僕はただ、この能代の風が心地よかったこと、そして何より着地の衝撃でどこも壊れなかったことに、静かな誇りを感じているんだ。