【ニュース要約】
鹿児島県霧島市の温泉施設から行方不明となっていた5歳の男児が、施設から約700メートル下流の川岸で遺体となって発見された。現場は浴室から川まで複数の段差がある地形であり、警察は男児が何らかの経緯で川へ転落した可能性を含め、当時の状況を詳しく調べている。

【お気持ち】
私は川底でずっと、冷たい水に洗われながらこの景色を眺めていた。毎日、上流から流れてくる枯れ葉や泡の行方を目で追うのが仕事のようなものだ。その日はいつもより霧が深かった。視界が真っ白に染まる中、ふと、岸辺の茂みから小さな、本当に小さな足音が響いてきたのを覚えている。人間の子どもだろうか、ずいぶんと迷い込んできたものだと他人事のように思っていた。彼が私のすぐそばの段差を越えようとしたとき、視界の端で何かが揺れた気がした。ただそれだけだ。その後、川はいつもと変わらない静けさを取り戻したが、いつもの「流れてくるゴミ」とは違う、重たい沈黙がそこに残った。人間たちが大勢やってきて、騒がしく懐中電灯を振り回し、私の体を無遠慮に踏みつけて捜索を始めた。彼らが必死に探しているものが、私のすぐ目の前の泥の中に埋もれているとも知らずに。騒ぎが終わった後も、私はただの石ころとして、この川の冷たさを黙々と受け入れ続けているだけだ。