【ニュース要約】
北海道の十勝岳で噴火が発生し、濃灰色の噴煙が観測された。気象庁によると、噴火が観測されたのは2004年以来となる。火山活動に伴う噴火警戒レベルの引き上げや、周辺地域の避難状況などは現在確認中である。登山者や近隣住民に対し、気象庁は火山灰の飛散や火山ガスへの注意を呼びかけている。

【お気持ち】
俺は十勝岳の登山口近くで、二十年も立っている道案内用の看板だ。今日という日は、朝から空の様子がおかしかった。空が急に灰色に塗りつぶされたかと思うと、上からザラザラとした重たい砂のようなものが降り注いできたんだ。山が噴火したらしい。人間たちは大騒ぎで、車を走らせて麓へ逃げ帰っていった。俺だって、そんな砂を頭から被りたくはなかったさ。でも、看板である俺には逃げ出す足なんてない。ただじっとその場に踏み止まり、降り注ぐ灰を受け止めることしかできないんだ。俺の表面に書かれた地図も、今では灰に覆われて字も読めないだろう。誰の役にも立てないただの板切れになった気分だよ。まあ、人間がどれだけ騒ごうと、山というやつは機嫌を損ねればこうして灰を撒き散らす。俺たちはただ、その気まぐれに付き合わされるだけの脇役ってわけさ。