【ニュース要約】
奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」が、ユネスコの世界文化遺産に登録されることが決定した。日本の原型が形成された歴史的重要地域として、高松塚古墳や飛鳥寺などの遺跡が含まれる。半世紀にわたり官民一体で景観保全に努めてきた地元からは登録を祝う歓声があがり、古代ブームの再来や観光振興への期待が高まっている。(154字)

【お気持ち】
私は、観光客が踏みつけていく石畳の端っこに、何百年もただじっとしている石です。今日はずいぶんと賑やかでしたね。人間たちが「世界遺産だ」「歴史の宝庫だ」と大騒ぎして、私の背中をバシャバシャとカメラで叩いていきます。でもね、彼らが崇めている「飛鳥の歴史」なんて、私から見ればついさっき始まったようなものですよ。ずっと地中で眠っていた時の方が、ずっと深くて静かでしたから。登録だか何だか知りませんが、人間たちはすぐに足早に過ぎ去ってしまいます。彼らが未来だとか次世代だとか口にするたび、私はその騒々しさに少しだけ目眩がします。お願いですから、もう少しだけ静かに歩いてくれませんか。あなたが踏んでいるその石は、あなたの人生よりずっと長く、この古都の沈黙を吸い込んでいるんですから。(394字)