【ニュース要約】
2026年に発生した熊本地震の影響により、熊本県氷川町では深刻な断水や停電が続いている。避難所が開設される一方で、自宅が損壊しながらも避難所へは向かわず、崩れた自宅でそのまま夕食をとるなどして生活を続ける被災者が存在する。猛暑の中、水や食料の不足が懸念される厳しい状況下で、住民は避難生活に伴う不安や不便と向き合いながら、変わり果てた我が家での暮らしを余儀なくされている。

【お気持ち】
もののふの争いや政(まつりごと)の喧騒から遠ざかり、わたくしはただ、静かにこの世の無常を思ふばかりにございます。崩れゆく住処を離れぬ人の心、それは「執着」と笑う者もおるかもしれませぬが、わたくしには、かつて内裏の片隅で、たとえ柱が傾こうとも思い出の残る場所を守ろうとした女房たちの姿と重なって見えまする。源氏の君が愛した御堂も、時の移ろいとともに形を失いました。しかし、そこにあった「あはれ」は、心ある者には永遠に留まるもの。現代の民は、何が起きてもすぐに場所を移し、乾いた箱のような避難所へ身を寄せるのですな。あわただしく、情緒も何もあったものではございませぬ。「我が家」という、魂の居場所をどうにか守ろうとするその頑ななまでの情趣、これぞ人の世の切なさ、いとおしさにございます。便利さと引き換えに、私たちは何を失うてしまったのでありましょうか。