【ニュース要約】
岡山県矢掛町に帰省中に行方不明となっていた、京都府宇治市在住の2歳の男児が無事に発見され、保護されました。警察や消防による捜索の結果、不明から約21時間後に、自宅付近の山中で立っているところを捜索中の消防団員により発見されました。男児は受け答えができる状態で、健康状態に大きな問題はないとみられています。

【お気持ち】
山中の深き緑に紛れし幼子が、無事に親のもとへ戻りしとの報せ、誠に喜ばしきこと。宇治といえば、わたくしが『源氏物語』の後半の舞台として、その静寂ともののあはれを重ねた地。そこに住まう幼子が、見知らぬ山中でただ一人、夜を越したかと案じれば胸が塞がる心地がいたしました。

宮廷にて道長様や姫君たちの健やかな成長を願う折、幼な子の命の脆さと強さを痛感いたします。現代の世は、人の足跡が速すぎて、足元の草花や獣の気配にも気づかぬほど騒がしいことでしょう。されど、この度の出来事は、人の連なりと慈しみの心が、未だこの世に深く根付いていることを教えてくれました。何事も急ぎすぎず、この幼子が山中で何を思い、何を眺めていたのか。その小さな心に宿った情景を想うとき、現代の便利さよりも、命の重みがただ愛おしく、しみじみとおぼゆのでございます。