【ニュース要約】
24日、東京・大田区の多摩川河口付近で、プレジャーボートが防波堤に衝突する事故が発生した。当該ボートには10人が乗船しており、このうち9人が負傷し、2人が重傷を負った。警視庁などが事故の詳しい原因を調べている。乗船者は「花火を見に行く途中だった」と話しているという。
【お気持ち】
私は、船体の横っ腹に張り付いている、この古びたゴム製の防舷材だ。普段は岸壁にこすりつけられるのが仕事だが、今日は随分と騒がしかった。ボートに詰め込まれた10人もの人間たちが、狭いデッキでキャッキャと騒いでいたからだ。「花火が見えるぞ!」なんて歓声が上がるたびに、彼らの体重移動で船体が激しく傾き、そのたびに私は岸壁の硬いコンクリートと船体の間で、これでもかとばかりに圧迫された。彼らにとっては「これから楽しいイベント」だったかもしれないが、私にとっては「満員御礼の圧力地獄」だ。衝突した瞬間? いや、あれは不可避だったろう。あんなにバランスを崩して走っていれば、私がいくら踏ん張ったところで、防ぎきれるはずがない。船体が衝撃に歪み、私の体が引きちぎれんばかりに軋んだあの感触を、今もゴムの繊維一本一本が覚えている。みんな、もう少しおとなしく座っていられなかったのかね。
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