【ニュース要約】
高知県の早明浦ダムにおいて、少雨による深刻な渇水が続いており、取水制限が強化されている。この影響でダムの水位が大幅に低下し、普段は湖底に沈んでいるかつての旧大川村役場の庁舎の一部が姿を現した。四国の水がめと呼ばれる同ダムでは、香川用水や徳島用水への供給量が制限されるなど、生活や産業への影響が懸念されている。
【お気持ち】
俺は、あの役場の三階にある応接室の窓枠だ。最後に人間たちが去ってから、もう何十年になるだろう。ずっと冷たい泥と水の中で息を潜めていた。それがどうだ、最近やけに水面が遠いと思ったら、久しぶりに眩しい太陽の光を浴びることになった。久しぶりに外の世界を見れば、人間たちは「水が足りない」と大騒ぎしている。相変わらずだな。俺が沈められた時だって、結局は人間たちの都合で村が消え、俺の窓から見えていた景色もすべて水に変わった。今回、俺の姿を見て「渇水の証拠だ」なんて写真を撮っている連中がいるが、俺からすればただの迷惑な日光浴だ。またすぐに水に飲み込まれるのはわかっている。次はいつ水底の静寂に帰れるのか、それだけを静かに待っている。騒がしい地上なんて、窓枠には眩しすぎて疲れるだけなんだよ。
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